歯ぎしり/食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは自覚されていない場合が多い症状です。改善することで歯や歯ぐき、顎のトラブルが予防でき、それが肩や腰などの慢性的なこりや痛みの解消につながることも珍しくありません。生活習慣を見直して、お身体への負担を解消していきましょう。

食いしばりって?

食いしばりって?
上下の歯は集中している時、力を入れる時、そして食事の時には触れますが、リラックスしている時は、上下の歯が触れ合っていないのが正しい状態です。唇が閉じていても上下の歯は目安として2mm程度の隙間が開いています。
食いしばりは、リラックスしている時にも上下の歯が触れ合っている状態です。強く噛み合わせていなくても、歯や歯ぐき、顎に絶えず負担がかかるため、むし歯や歯周病リスクが上がり、詰め物や被せ物の寿命を短くしてしまいます。
また、顎関節症につながりやすく、顎周辺の筋肉が緊張し続けるため首や肩のこりも起こりやすくなります。集中する時間が長いデスクワークは食いしばりになりやすいのですが、無意識の癖なので気付いていないことがほとんどです。
実際にほかの悩みで受診されて、原因が食いしばりにあったとわかることはよくあります。歯科医師は口内を観察することで、自覚されていない歯ぎしりや食いしばりがあるかどうか判断できます。口内や身体のトラブル予防や悪化防止のために、下記のようなお悩みがありましたらご相談ください。

こんなお悩みはありませんか?

  • 歯がグラグラする
  • 知覚過敏・しみる
  • 顎が痛い
  • 身近な相手に歯ぎしりを指摘された

口内トラブルがない状態でも、下記のような症状があったら歯ぎしりや食いしばりの可能性があります。

  • 舌を出した時に、舌の左右に歯の形が残っている
  • 足を組む時、いつも同じ側の足が上になる
  • カバンをいつも同じ方の手・肩で持っている
  • 写真でいつも頭や身体が傾いている
  • 顔の左右バランスが変わってきた
  • エラが張ってきた
  • 熟睡感がない
  • 朝起きた時に顎が疲れている

歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしりのメカニズムはわかっていないこともまだありますが、主な原因にはストレス・昼間の食いしばりの癖・歯並びの不正・飲酒・乳歯列期があります。このうち、子どもの乳歯列期に起こる歯ぎしりや食いしばりは成長して治るケースもあります。そのため、深刻な問題が起こらないかどうかを確認してもらい、大丈夫なようでしたら経過を観察するだけで十分です。

成人の歯ぎしりは、いくつかの原因が複合的に作用して起こっていることが多いため、ライフスタイルなどをうかがいながら原因を探していくことが重要です。また、歯並びの不正がある場合、噛み合わせの強さが均一でないため、眠っている間に違和感があって歯ぎしりをしてしまうケースがあります。ほんの少しのズレによって起こることもありますが、その場合には噛み合わせを精密に調整することで解消できます。

また、食いしばりの癖がある場合、睡眠中は力の加減が効かなくなって20~30%も強く噛んでしまい、それが歯ぎしりにつながることがあります。日中の食いしばりは自覚することが改善の第一歩です。上下の歯が触れないよう意識して、上下の歯が触れ合っていることに気付いたら、顎の力を抜いてリラックスするよう心がけてください。

歯ぎしり・食いしばりが悪化すると

  • 顎関節に負担がかかり、顎関節症になりやすくなる
  • 歯に余計な力がかかり続けるため、むし歯歯周病リスクが上昇
  • 顎が曲がってしまい、顔自体がゆがむ
  • 歯と顎は姿勢に大きく影響するため、頭が傾く・肩が曲がるなどが起こる
  • 歯ぎしりで睡眠の質が悪くなる、熟睡感がない
  • 腰痛、膝痛、肩こり、首こり、頭痛など、慢性的なこりや痛みの原因になることも

治療内容

悪化して歯、歯ぐき、顎関節などに悪影響を及ぼさないよう予防する治療が可能です。大きく分けて、噛み合わせの調整、生活習慣指導やアドバイス、そしてマウスピースによる治療があります。噛み合わせの調整は、大きく改善できるケースもありますが、根本的な解決には矯正治療が必要になることもあります。矯正治療をご希望の方には、信頼できる専門クリニックをご紹介しています。

マウスピース

マウスピース

悪化を予防するためのもので、よくなったから外すというものではなく、継続して使っていく必要があります。マウスピースにはハードタイプ(プラスチック)とソフトタイプ(シリコン)があり、ハードは噛み合わせの調整・補正として使われ、顎を正しい位置に誘導できます。ソフトタイプは顎への負担を減少させてダメージを軽減するものであり、歯ぎしりをしても大丈夫なクッションだと考えると分かりやすいと思います。もちろん、歯ぎしりの音も改善します。マウスピースは睡眠中の装着が基本ですが、できるなら昼間も装着していただくと食いしばりのダメージ予防になります。
なお、このマウスピースは保険適用されています。強くかみしめる方の場合、半年でマウスピースが壊れてしまうこともありますが、一般的には2年くらい使用できます。

マウスピース自体は型採りをしたら2~3日でできますが、マウスピース作成前にむし歯や歯周病などの治療を行って、噛み合わせを調整し、口内環境をまずは整えることが必要です。

生活習慣指導やアドバイス

日中、意識して食いしばりをしないように心がけ、上下の歯が当たっていることに気付いたら顎の力をゆるめるようにします。生活の中で頻繁に目にするものを「きっかけ」として利用するのも有効です。
たとえば、PCやスマホのモニター周囲に貼った小さなシール、指輪、特徴のあるネイルなどをきっかけとして、それが目に入ったら上下の歯が触れていないか確かめて顎の力をゆるめるようにします。最初はなかなかうまくいかないと思いますが、習慣になってくると自然に顎の力を抜けるようになっていきます。

青山通り歯科のこだわり

歯ぎしりや食いしばりの改善は、口内の健康を長く保つために、そして詰め物や被せ物などの補綴物を長く快適に使っていただくために、とても重要です。まずは、噛み合わせの調整をしっかり行い、必要があればマウスピースで悪化を予防します。
また、マウスピースは調整することで、負担や快適さが大きく左右されます。そのため当院では、マウスピースをまず1週間つけてからご来院いただき、マウスピースと口内の状態を確認して調整するというフィードバックを行っています。

食いしばりの癖を解消するためには、生活習慣の改善が不可欠ですが、これはライフスタイルによって効果の高い方法は大きく異なってきます。また、現れている症状や懸念されるリスクなどによっても対処法は変わってきます。そのため、当院では患者さんのお話をじっくりうかがって、その方に合わせた具体的な方法をアドバイスするようにしています。