4月1日発売Neichaaaa掲載『再生医療の更に先へ。ナノテクノロジーによる「ブロック治療」は医療を変えるか?』
こんにちは、赤坂見附の青山通り歯科。院長の矢島です。
ブログの更新が長らく途絶えてしまっていたのですが、決してサボ…いえ、研究に没頭をしておりまして。
このたび、世界的にも非常に権威のある学術雑誌『Neichaaaa』で、当院に導入を検討している世界初の治療法についての特集を組んで頂きました。
タイトルは『再生医療の更に先へ。ナノテクノロジーによる「ブロック治療」は医療を変えるか?』です。
実際の治療の様子を4つの症例写真と共に紹介していきたいと思います。
以下、記事。
以下の内容は私が2日間という期間をかけて企画・研究を行った非常に画期的な治療法です。
これまで20年弱歯医者を続けているのですが、「大きな虫歯の治療」や「難しい親知らずの抜歯」の際に、うっすら心のどこかで「こうだったらいいのになぁ…」と考えていたことを、遂に形にする事が出来ました。
この治療法は、歯の組織を『ブロックテクノロジー』という特殊な方法を使って細胞を
『ナノ化』
する事により、「虫歯治療」や神経を除去する「根管治療」、「歯周病治療」から「抜歯」「移植」などと言った外科的な治療まで、ありとあらゆる治療が全く痛みを伴う事なく短時間で治療出来る事がわかりました。
この夢のような治療法を『ブロック治療』と名付けます。
これは、まず歯の組織を『ナノ化』するところから始まるのですが、それには先述の『ブロックテクノロジー』という技術を用います。
この技術の詳細は極秘案件となりますのでお答えすることが出来ません。
私も、この治療法を確立してしまった事で組織から狙われる可能性を恐れています。
ナノ化した歯の組織は「ナノブロック」という状態になります。
この状態にする事が出来れば、全ての治療は12歳の少年でも出来るくらい簡単なものになります。
(対象年齢12歳以上)
それでは例として、この右下の第一大臼歯を「ナノ化」していきましょう。
ナノ化に成功しました。
これが「ナノブロック」の状態の歯です。
試行錯誤しながら組み立てるのに30分くらいかかりました。ゼェゼェ。
お口の中は狭くて治療しづらいので、歯茎ごと一回外しちゃいましょう。
では、各治療にいきます。
症例1:小さな虫歯
一般的に虫歯の治療は嫌なものですよね。麻酔をしたり、削ったり。
あの「キーン」という音を聞くだけで、体がこわばってしまう人もいるのではないでしょうか。でも安心して下さい。「ブロック治療」を用いれば小さな虫歯ならものの1分で治療が完了します。あの音も痛みもありません。
虫歯はいつだって、小さいうちに治療してしまった方が簡単に終わるんです。
これは、虫歯の第一大臼歯をナノ化したものになります。歯と歯の間の虫歯は、もっとも多い虫歯のひとつになります。
見た目も良くないので取っちゃいますね。
新しく詰めます。
(詰めるパーツ歯の組織は赤坂見附のビックカメラさんで購入)
こんなに綺麗に治療が完了しました。
まるで元の歯に戻ったようですね。
ちなみに、現代の歯科医療でも「コンポジットレジン(通称:CR)」という材料を使って、これに近い治療を行うことは可能です。
ただし、CR治療で詰めるのはプラスチックなので、この治療とは…あれ?似たようなものですかね。
よかったら当院の虫歯治療もご覧ください。
症例2:大きな虫歯~神経の治療
上記の通り、小さな虫歯の治療が非常に簡単な事がわかりました。しかし、大きな虫歯ではどうでしょう…。
「歯が痛いけど、歯医者に行くのは嫌だ!」
歯は一度削ってしまうと回復することはありません。虫歯をやせ我慢してると穴はどんどん大きくなっていきます。
そして痛みはどんどん酷くなり、我慢が限界を迎えた時に歯医者に駆け込んでも時既に遅し…。
「虫歯が大きすぎて、神経までばい菌が入ってしまっています。」
そんな聞きたくもない台詞を先生の口から聞かなくてはならなくなってしまいます。私だって言いたくはありません。
ですが、大丈夫。「ブロック治療」を用いれば、ばい菌が入ってしまった神経も…。
虫歯は取っちゃいます。
感染した神経も取っちゃいます。腐ってますし臭いですし。
新しく神経を入れときます。ビックカメラさんで購入したばかりの新鮮なものです。
再び感染が起こらないように、しっかりと詰めましょう。
詰め物・被せ物をして完了になります。
中途半端のままだとしっかりと噛むことも出来ませんし、残った歯が割れてしまう恐れがあります。
残念ながら、現状の『ナノブロックテクノロジー』には「セラミック治療」という選択肢がありません…。
多分メーカーが…いやなんでもないです。
通常、見た目や強度を考えるとかぶせ物は「セラミック」で行うのがベストな選択肢ではあります。
当院ではジルコニアという素材を使ってかぶせ物をつくりますが、良かったらこちらのステルスマーケティングもご覧ください。→「当院の審美治療」
症例3:抜歯
さて、虫歯よりも更に気が重いのが「抜歯」ですよね。
いつもよりも沢山麻酔を打って、メリメリ音をさせながら歯を抜く時代はもう終わりました。
「ブロック治療」を用いれば、抜歯も嘘みたいに簡単に終わります。
(従来の当院での抜歯についてはこちらをご覧ください。)
私は通常、上の親不知の抜歯であれば、これまでは「2分くらいで抜けますよ~」と言っていましたが、更に速いです。
1秒です。
はい、抜けました。お疲れ様でした。
(根っこの部分までちゃんと作ってる点は褒めてください。)
せっかくなので、別の歯を植えておきますね。
これが「歯牙移植」です。よく、ダメになった臼歯の代わりに親知らずを植えて使えるようにしたりします。
気になった方は調べてみてください。→「歯の移植」
症例4:困難な親不知の抜歯(埋伏智歯の難抜歯)
簡単な抜歯なら、先程述べたように驚くほど簡単に終えることが出来ます。ですが、骨に深く埋まった親不知はそう簡単ではありません。
よく見かけるのが「傾いた親不知が隣の歯に引っかかって生えてこない」ケースです。
手前の引っかかっている事によって、どうしても抜く際に歯茎を切ったり骨や歯を削らなくては抜くことが出来ません。
そうすると、どうしても術後の「痛み」や「腫れ」が一定期間は出てしまうのです。埋まっている位置が深いと大学病院の口腔外科へ紹介…というケースもあります。
また、半端な位置の親不知の隙間には汚れが溜まりやすく、そのまま放っておくと虫歯や歯茎の腫れを起こしてしまいます。
これがいわゆる「親不知が痛い・腫れた」という状態になります。
更にこの場合、親知らずは手前の歯を前に押そうとします。
すると、押された手前の歯は玉突き事故のように更に前の歯を押していきます。
時々「最近、下の前歯の並びが崩れて来ているのが気になる。」と仰る方がいらっしゃいますが、「その原因が実は親知らずだった!」という事も結構多いんです。
ですが、ここでも大活躍するのが「ブロック治療」です。
もう・・・
邪魔な手前の歯は一回取っちゃいますね。
おや、親不知は虫歯がありましたね。このように、半端な親不知は虫歯になりやすいので注意が必要なんです。
さて、すっきりしたところで親不知を除去します。
必要な歯はちゃんと戻しておきます。
メスで歯茎を切る必要も、糸で縫う必要もありません。
痛みや出血の心配がないので、当日の激しい運動や飲酒も制限される事はありません。
お花見のシーズンですしね。
今年もようやく開花したようですし。
以上のように、「ブロック治療」は従来の様々な歯科治療を非常に安全かつ簡易なものに変える事が分かって頂けたと思います。
しかし、この治療はまだ試作段階で、実際の臨床現場に用いるにはもうひとつの大きな大きな課題をクリアしなくてはなりません。
それは、「ナノブロック化した歯を元に戻す」という事です。
現在の技術では、まだこのナノブロックを歯に再び変換する事が出来ず、この歯の用途として思いつくのは、受付のディスプレイにするくらいでしょうか。まだまだ実用化するには程遠いですね…。
最後に、今回の治療でナノ化に使用した医療機器について紹介致します。
株式会社カワダさんによって開発された
「ジャイアントパンダ」×2
「フラミンゴ」×2
「エレキベース ホワイト」(未使用)
でした。材料費が非常に安く済むのもブロック治療の良いところです。(対象年齢12歳以上)
非常に長い記事を最後まで読んで頂いて本当にありがとうございました。
皆さんの笑顔を作るべく青山通り歯科は努力を惜しみません。
(記事制作トータル時間、約5時間)
YOUR SMILE MAKES ME SMILE
それでは、ハッピーエイプリルフール!
矢島
(2017年4月1日記事、改変)