「ジルコニアの歯は浮く?」知らないと後悔するデメリットと最新の改善ポイント
目次
ジルコニア治療にはデメリットもある?後悔しないために知っておくべきこと
「ジルコニア 白すぎる」「ジルコニア 浮く」といったキーワードで検索する方が多いように、ジルコニアには 「色が馴染みにくい」 という弱点がありました。 特に、昔のジルコニアは 「歯の色が合わない」「周りの歯と違和感がある」 などの問題が指摘されていました。
しかし、近年の技術革新により 「昔よりも自然になった」 という声も増えてきています。 本記事では、ジルコニアのデメリットを包み隠さず解説しつつ、「じゃあ今はどうなの?」という最新の状況についても詳しく紹介します。(2025年3月現在)
ジルコニアのデメリットは?自然な仕上がりになるのか
以前は色が馴染みにくく、不自然だった
ジルコニアはセラミックの一種ですが、昔のものは 透明感が少なく、白さが際立ちすぎる ことがありました。そのため、天然歯のような自然な色味が出しにくく、「入れた歯だけ浮いて見える」というケースも…。

➡ 「以前のジルコニアはこのように白っぽく、周囲の歯と微妙に違う色合いになりがちでした。」
(他院、約5年前症例)
現在は 多層構造 のジルコニアや、より色調再現性が高い素材が登場し、自然な仕上がりになってきています。


➡ 「現在のジルコニアはここまで自然に馴染むようになりました。」
(2024年当院症例)
100%完璧な色の再現は難しい
どれだけ技術が進化しても、 完全に天然歯と同じ色にするのは難しい ことがあります。 特に、 前歯のように光の透け方が重要な部分では、e.max(ガラスセラミック)の方が適している 場合もあります。
しかし、近年の 「グラデーションジルコニア」 では、以前に比べて より透明感のある仕上がり が可能になりました。

費用が高め
ジルコニアは 基本的に保険適用外 のため、治療費が高くなる傾向にあります。 ハイブリッドセラミックスやemaxなどと比べても高い傾向があります。しかし、その分 耐久性が高く、長持ちする ため、「結果的にコストパフォーマンスが良い」と考えることもできます。
それでもジルコニアを選ぶべき理由。最新のジルコニアが凄い
デメリットを正直にお伝えしましたが、 それでもジルコニアは優れた素材で、多くの方に選ばれています。 その理由を、最新のジルコニア技術とともに解説します。
進化したジルコニアは色が自然になっている
「ジルコニアの歯が浮く」と言われていたのは昔の話。 現在は 多層ジルコニア という技術で、歯の根元から先端にかけて自然なグラデーションを再現できるようになりました。


➡ 「現在のジルコニアはこのように周囲の歯としっかり調和する仕上がりが可能です。」(2025年、当院症例 →公式instagram)
驚異的な強度!割れにくく長持ち
ジルコニアは、セラミックの中で最も強度が高く、 天然歯の3倍以上の耐久性 を誇ります。 そのため、奥歯の 強い咬合力にも耐えられる ため、長く使えるのがメリットです。

ジルコニアと天然歯の強度を比較すると、以下のような数値になります。MPa(メガパスカル)というのは圧力や強度を示す単位で、セラミックやジルコニアの強度を示す数値 としてよく登場します。
歯の色と馴染みやすい高透過度ジルコニアは若干強度が落ちるものの、それでも天然歯の倍近い強度があります。
素材 | 曲げ強度 (MPa) |
---|---|
天然歯(エナメル質) | 200~400 |
天然歯(象牙質) | 100~150 |
ジルコニア | 900~1,200 |
高透過性ジルコニア | 600~800 |
現在使われている材料の中でも最も虫歯になりにくい
強度が強いという事は、表面が傷ついたり変形したりする事がありません。溶けたり錆びたりする事もありません。なので表面に汚れが付きづらく、プラスチックや金属素材と比べても、長期的に歯周病や虫歯のリスクが低い安心の素材と言えます。
それに対して金属は表面の傷や変形が起こるので、被せものや詰め物は5~7年ほど経つと実は中でトラブルを起こし始めるケースが多いです。

よく、
「陶器のお皿と金属のお皿、プラスチックのお皿。5年間、毎日使って一番綺麗なのはどれだと思いますか?」
というたとえ話をします。
プラスチックは表面に傷もつきますし徐々に変色します。臭いが付く場合もあります。金属もだんだん光沢が無くなっていくし、毎日叩けば少しずつ変形していきます。変形すると歯と被せものの間に隙間ができるので、そこから虫歯になっていきます。

陶器のお皿は変形する事がありませんし、表面の傷もほとんどつきません。汚れや茶渋がついても磨けば簡単に落ちます。勿論、落とせば割れる事もありますが、ジルコニアは非常に強度のある素材なので、規格を守って歯を作ればそう簡単に破損するようなものではありません。

金属アレルギーの心配がなく、歯茎の黒ずみもなし
ジルコニアは完全な メタルフリー。金属アレルギーの心配がなく、 歯茎の黒ずみのリスクもゼロ です。 特に審美面を気にする方には、大きなメリットとなります。

「ジルコニアはやめたほうがいい?」そんな疑問に答えます
「ジルコニアは割れる」「色が合わないからやめたほうがいい?」 そんな風に悩んでいる方も多いですが、 現在のジルコニアは大きく進化しています。 昔のイメージだけで判断せず、最新の治療法を知った上で、自分に合った選択をしましょう。
【まとめ】ジルコニアのデメリットを知った上で賢く選ぼう
✅ 昔のジルコニアは「色が浮く」問題があったが、現在は進化している
✅ グラデーションジルコニアでより自然な仕上がりに
✅ 強度が高く、長く使えるためコスパが良い
✅ 虫歯のリスクは他の何よりも低い
✅ メタルフリーでアレルギーの心配なし
是非、当院で最新の技術を試してみてください!
気になることがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
気軽にWEB予約もどうぞ。

青山通り歯科 院長
2008年に日本歯科大学を卒業後、数々の臨床経験を積み、現在は青山通り歯科の院長として患者様に寄り添う治療を提供しています。最新のデジタル技術を活用し、審美歯科から予防歯科まで幅広い診療を行うことで、多くの患者様の信頼を得ています。
また、ウェディングや建築、アーティストのポートレート撮影を中心とするプロカメラマンとしても活動しています。
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